Do you understund pps ?



「睡眠時無呼吸症候群」と「ポリオの2次障害(PPS)」との関係について

 ポリオの2次障害(以下、PPSと略す)と「睡眠時無呼吸症候群」(以下、SASと略す)とは関係があるのではないか。臨床的な確証はありません。しかしPPSによって運動不足になって肥満しやすい、また呼吸器の障害も出やすい。当然SASも発祥しやすいともいえます。
 SASとは、睡眠時にのどの奥の筋肉が弛緩したれてきて気管を閉塞して呼吸が止まる病気です。重症の人は3分も呼吸が止まることがあるということです。1分ないし2分ぐらいの呼吸停止がたびたび起こると血液中の酸素が減り、心臓に負担がかかる、また脳への酸素量がへり脳にダメージを与えやすくなるのです。
 様々な治療法もありますので怖がることはありません。でも注意が必要です。
 ここでSASの治療をされている関西電力病院の立花直子先生の文章を引用さしていただくことにします。


以下、引用です。

  睡眠時無呼吸症候群という難しい名前をお聞きになったことはありますか?文字どおり、『睡眠中 に呼吸が止まる病気』とういことで、最近では、テレビや新聞記事にも登場し、『OOで出てきたのと  症状が同じなので、この病気ではないでしょうか?」といって来院される方も多数おられます。
  日本では、大規模な免疫調査(ある人口の中にその病気にかかっている人々がどれくらいいるか という調査)が未だなされていないため正確な数字は不明ですが、おそらく100人に1人か2人ぐら いは少なく見積もっているのではないかと考えられます。これぐらい多くの人に見られる病気だと、  たいがいの場合は、一般の方たちにも病気についての知識がかなり浸透しているのが普通です。  たとえば、『血圧の高い人は塩分を控える』『糖尿病のけがあるといわれたらカロリーを制限して、運 動をする』といったように。しかし、睡眠時無呼吸症候群については、そこまで知られるには至ってい ません。
  睡眠に関する病気を診断する上で難しいことが二つあります。一つ目は、眠っている間に何が起こ っているかは自分では正確にわからないこと、二つ目は、睡眠について困っていてもどこの病院の  どの科を受診してよいのかわからないことです。一つ目を何とかするために生まれたのが睡眠ポリ グラフ検査(PSG)です。私は、自分でこの検査を一人で行っていた時代がありますが、夜も働き 、昼間も働くことになるので、ひとりで検査できる数には限りがありました。そんなときに、アメリカで  は、睡眠関連疾患を専門に診察する睡眠センターが全国にあり、睡眠専門医や睡眠技師(睡眠検  査を専門に行い、睡眠についての教育も行う人)が活躍しているという話を聞き、1996年にそうい ったセンターのひとつに勉強にいきました。そこで毎晩のように検査が行われているのを見て、こう いった睡眠専門の施設が日本にもできると二つ目の問題も解決できるのになあと思いました。
  しかし、こういった施設を整備し、PSGを実施し、その結果を解析し、患者さんの症状と照らし合わ せて解釈できる睡眠専門医と睡眠技師とを育てるには社会が睡眠の大切さを理解し、国家レベル  で睡眠診療施設をつくっていく必要があります。残念ながら日本ではそこまでは実現していません。 したがって、この冊子は理想的な状況で睡眠時無呼吸症候群を診断し、検査や治療を行っていくと はどういうことかを一つの物語として現したものです。Chapter1ではおとなの睡眠時無呼吸症候群  を、Chapter2では子供の睡眠時無呼吸症候群を取り上げます。睡眠について気になる方も気にな  らない方も、主人公のスリーピーになって睡眠の世界を探険してみて下さい。
  「グッドスリープ物語」KOIKEMEDICAL
  関西電力病院 睡眠関連疾患センター センター長 立花直子
   
引用終わり

 この文章はSASをわかりやすく解説した「グッドスリープ物語」という冊子の巻頭の言葉です。この文章では100人に1人ないし2人がSASではないかと述べられています。
 大阪ポリオの会の会員さんにも医療機関でSASとの診断を受けた方がいます。なんと会員の20%がSASなのです。当会が特に多いのかもしれません。しかし注意するにこしたことはありません。
 ポリオの2次障害のある方でもし、いびきの大きい方、昼間眠くなりやすい方、朝起きたときに何となくからだがだるく寝不足の感じがする方がおられたらSASの検査のできる医療機関を受診されるよう大阪ポリオの会では提案しています。






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